三光石神社というのは、西寿寺を建立する際に月と星と太陽をかたどった三光石が現れ、それを取り除いたところ、聖なる泉が湧きだしその時をもって西寿寺の山号も泉谷山となり、この地も泉谷という地名になったのです。古来、神仏混合であったので、お寺を建てる時には必ず境内にその土地の神様をお祀りする社を建てることになっていました。西寿寺の鎮守社はこの三光石神社でその御神体は、三光の霊石です。さらに、何時のころからか社の中に頭の神様をお祀りするようになり、この地域の人から「ボケ封じ」の神さんとして信仰されるようになりました。写真は元禄時代に現在の位置に移転された社を修復した時のものです。この社の屋根は「トクサ葺き」という珍しいもので、京都では近くの福王子神社さんと御所のお茶室しかないそうです。トクサ葺きは木の屋根なので100年に一度葺き替えをしなければなりません。ちょうど、私が住職になって暫くしてからがその時期にあたったようです。大変でしたが名誉なことと思っています。