96歳の方が、お浄土へ旅立たれました。矍鑠とした男性で37年ほど前から存じあげていました。ちょうど3年前に大好きな奥様を亡くされて、とても寂しがっておられたのですが、やはり男性は奥様を亡くすとすぐにその後をついて行くといわれますが、本当にそうでした。去年の今頃は奥様の3回忌法要をされて、お墓の前で奥様の名前を何度も呼んでいらした姿が思い出されます。きっと、奥様が寂しがっておられるご主人をお迎えにこられたのかもしれません。昨日の晩はお通夜でしたが、この方には98歳になるお姉さまがおられます。最前列に座られた姿は、いつもお元気な方とは思えないほど小さく、弟さんに先に逝かれる寂しさが体からあれるように出ておられました。ご親戚のお話を伺うと、「あんたは弟やアテより先逝ったらあかん」とお見舞いに行かれた時に仰られたそうです。姉弟仲の良い関係でいらしたのだと思います。考えると30数年というのは、あっという間のことです。太閤秀吉さんの時世の句「難波のことは夢のまた夢」という言葉がなんとなく身に沁みました。合掌